完璧主義の人、注目!

こんにちは、福原です、

今回は、読者様からいただきましたアンケートに
以下の質問がありましたので、お答えします。

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「福原さん、

 仕事がつらくて大変なんです。

 私は自分で『くそまじめな性格』だと思っています。

 そのせいか、何をやるにも細かいことが気になって
 常に完璧にやろうと思うあまり、仕事に時間がかかり
 毎月100時間を超える残業をしています。

 その結果、うつ病になってしまったのです。

 どうしたらよいでしょうか…」

———-

大変な状況の中、アンケートにお応え頂きまして
本当にありがとうございます。

まずは、がんばられてきたご自身を認めてあげて
体を休ませてあげてくださいね。

では、どのように行動し、考えていけばいいのかを
お話していきたいと思います。

■完璧は最低の基準

『完璧は最低の基準』
という概念をまずは覚えておいてください。

多くの人は、小さい頃から

「ちゃんとやりなさい!」
「全部自分でやりなさい!」

と教わってきたので、やり始めたら、ちゃんと、
全部出来るまでその作業を行おうとします。

それが正解だと思っているからです。

そして『完璧主義』の人ほど、その傾向が
強いようです。

私も昔はプログラマーをやっていたのでわかるのですが
プログラムというのは1箇所間違えてしまうと
それでアウトです。

つねに『完璧』を求められる仕事でした。

なので、完璧なものが出来上がるまでずっと仕事を
続けていかないといけません。

でも、ある意味当たり前の話なのですが
『完璧』なものをつくり上げることはできません。

人間が行うことですので、必ずどこかにミスがあります。

あなたもたまにニュースなどで、

銀行のATMが止まったり

証券会社のシステムが止まったり

飛行機の予約システムが止まって
飛行場のカウンターで人がどなったり

しているのを見ると思います。

あのくらい止まってはいけないものでも
ミスによって止まってしまうのが現実です。

『完璧』なものをつくり上げるのは不可能です。

例え作ったその瞬間には

「よし、これは完璧!」

と思っても、さらに上を目指そうと思えば
全然可能なわけです。

例えると、野球でイメージして欲しいのですが、

高校時代に甲子園大会で優勝しても
さらに上にはプロの世界があります。

プロの世界で優勝しても
さらには大リーグの世界があります。

大リーグの世界で優勝しても
年齢を重ねてもトップに居続けるチャレンジや
引退後にコーチ、監督としてトップを取るという
チャレンジもあります。

その瞬間は『完璧』と思っても
実際には今のレベルでの『完璧』であって
さらなる上の世界は必ずあります。

『完璧』を求めるのは高校野球で優勝するために
10年間留年し続けるようなものです。

たとえ優勝できたとして、他の人はとっくの昔に
前に進んでいます。

つまり『完璧は最低の基準』というのは、
完璧を求めているとその状態から進めなくて
結局な何もつくり上げることができない、
と言う意味です。

『完璧』を求めてその場で足踏みをし続けるのでは
なくて「今できる最大の努力をしたな」と思ったら
先に進むようにして欲しいと思います。

■計画50%、発見50%

「でも、福原さん、

 先に進めといわれても、やっぱりちゃんと
 仕事をやらないと、先に進めませんよね。

 結局『完璧』になるまで仕事をしないと
 いけないんじゃないですか?」

という疑問があるかもしれませんので
さらに説明していきますが、

『計画50%、発見50%』

という考え方があります。

どんなに完璧に計画を立てて準備を行なって
実行に移しても、必ず新しい発見をするという意味です。

つまり『思い通りにはいかない』ということです。

そして、その思い通りに行かないことを
それではダメだと思って、『完璧』を目指して
さらに準備を重ねて、結局、実行に移せないでいるのです。

準備を積み重ねることは大切なことです。

あらかじめ起こるであろう問題に備えておく
ことも本当に大切なことです。

でも、先に進まなければいけません。

何が起こるのか、そして問題は何があるのか、は
実際にやってみないとわからないものです。

■小さくテストする

そこで大切になるのが『小さくテストする』と
いう考え方です。

・心配なところ
・完璧と思うけど、でもなんとなく不安なこと
・どうなるのかわからないところ

があったら、テストをして欲しいと思います。

テストというのは

「実際にやって、うまくいくか、いかないかを
 確かめる行動」

という意味です。

そう、

どうなるのかがわからないのであれば
実際にやってみればいいのです。

「でも、福原さん

 例えば、台風が来た時に30階建てのビルが
 どのように揺れるのかテストしてみろって、
 ビルを建てるんですか?」

という質問があるかな、と思ったのでお答え
しておきます。

テストを行う時のポイントとしては

『小さくテストする』

ということです。

例えば、ビルの件で言えば、

・30階建てのビルのミニチュアを作って
 模型でテストする

・パソコンのソフトを使ってシミュレートしてみる

とか事前にできることはあると思います。

また、もしあなたが、

・300万円の高級車を買う

ということがしたいのであれば、これもテストして
欲しいと思います。

まずはレンタカーを1日だけ借りてみて

・実際の走りを試してみたり
・他の人に見せた時の反応を確認してみたり

するのいいと思います。

「こんな高級車を運転しているところを見せたら
 彼女が喜ぶに違いない!」

と思って、実際に買ってみたら、

「なんでこんな高いもの買ったの!
 私たちの結婚資金のこと考えてるの!?」

と激怒されるかもしれません。

実際にやってみないとわからないものです。

レンタカーを借りてみて、買ったとウソをついて
彼女の反応を見てください。

意外な本音が聞き出せるかもしれません…

・・・

なので『小さくテストする』ことを
常に心がけてみてください。

仕事で作成したものを、早めに上司や客先に見せて
この方向でいいか、こういうやり方でいいか
事前に確認するのも『小さいテスト』と言えます。

全部作ってから「これじゃだめ」って言われたら
気持ちもへこみますし、時間もかなり無駄にする
ことになると思います。

ですので、すべての分野において
「小さくテストする」
ことを心がけてみてください。

・・・

『完璧』を求めることがいけないのだとは思いません。

小さいことが気になるからこそ、他の人が気がつかない
重大な欠点に気がつけるというすばらしい素質を
持っているのかもしれません。

でも、あまりに『完璧』を求めすぎると
自分自身を苦しめてしまいますし
何よりも作るのに時間がかかって

「あの人は仕事が遅い」

と思われる可能性もあります。

計画50%、発見50%を理解して、
実際にやってみないと結果がわからない、と
いうことをまず理解して、

小さくテストする、ということを常に心がけて
不安があれば、まずは小さく試してみて
様子を見て、

よければ先に進む
ダメなら改善していく

ようにしてみてください。

このことが、『早く』『高品質』な仕事に
つながっていきます。

『悩んだら、小さくテスト』

これを心がけてみてください。

では、今日の宿題です。

紙とペンを用意してくださいね。

■宿題■

■宿題1
現在の悩みをひとつ書く

仕事でも、プライベートでもいいので
1つ書いてください。

■宿題2
小さくテストするものは無いか考えて、書いてください

例えば、

・お客様にクレームを出されている
 →お客様に対する対応のこの部分を変えてみよう

・上司に書類の書き方が悪いと言われる
 →自分で考えるのをやめて、怒られていない人に
  どうやって書いてるのか相談してみる

・物が売れない
 →カタログを変えてみる
  話し方を変えてみる
  挨拶を変えてみる
  ・・・

いろいろアイデアが出ると思います。

ポイントは『小さく』です。

いきなり大きなことを行おうとするのではなくて
『小さく』試せることを考えてみてください。

宿題は以上です。

私も完璧主義者でした。
その事で、他の人のミスを厳しく追求したり
したこともありました。

でも、結局は、まずは出発してみて
そのあとに小さくテストして、うまく行くように
変えていく方が、ちゃんと物事が進むんだな、と
考えが変わりました。

■無人島から脱出する方法

あなたがもし、無人島に流されてしまったとして
そこから船を作って脱出しようとしたとします。

その時には、一番最初から、

『絶対に沈まない船』

を作らないようにしてください。

おそらくそんなことは無理です。
無理なのにそれをやろうとすると、いつまでたっても
船は完成しません。

とりあえず今の材料で
船を作って、浅瀬を走らせてみてください。

そして、もし水が入ってくる場所を見つけたら

「じゃ、どうやったら入らなくなるかな。

 これを試してみようかな」

という感じで、小さな船から作っていって
徐々に大きな船を作っていくようにしてください。

それがあなたが今いる場所から脱出するための
沈まない船になっていくのだと思います。

・・・

では、これからもあなたのお役にたつ話を
していこうと思いますので、楽しみにしていてください。

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