『許す』ことができない人へ

福原です、

今回は『許し』に関して
次の質問に答えていきます。

「よく、

『すべてのことを許しましょう』

みたいなことを言う人がいるのですが
どうしても許せない人がいます。

その人は母親なのですが、
母を許せない自分がとても
酷い人間に思えます。

どうしたらいいでしょうか。」

・・・

これまで自分を傷つけてきた人や
出来事を許しましょう、
という考え方は確かにあります。

私もできればその方がいい、
とは思います。

が、世の中に出回っている

・許す

という言葉の意味が、ちゃんと
理解されていない感じがしています。

私が考える、

・正しい『許し』

とは何かをお伝えしていきますので
リラックスしながら聞いていてください。

・・・

まず、多くの人が思っている
『許し』ですが、

・今までのことを全部OKにしてあげる

という感じで捉えている
ように考えています。

なので、

「あいつが酷いことをしたのに
なんで許さないといけないんですか!

私は悪くないんです。

あいつが謝るべきです!」

と反発する気持ちが出てくるのです。

それは当然のことだと思います。

私も『許し』という概念を勉強
し始めた時は、同じように
怒っていました。

「許すなんてできない。

オレが苦しい時に何も
助けてくれなかった奴らが
悪いに決まってる!」

と、逆に激怒していました。

が、これは単純に『許し』という
言葉の理解が間違っているだけです。

私が考える正しい『許し』というのは、

==============================

・イヤなことはイヤと思っていい。

でも、

「そのことについてずっと
考えなくてもいいんだよ」

ということを自分に許可してあげる」

==============================

ことだと考えています。

「まぁあいつのことが嫌いなのは
わかるけどさ、それをずっと
考えてなくてもいいんじゃない?」

という感じです。

自分の頭の中にある『怒り』の感情を
手放したほうが楽になるよね?

という感覚です。

・・・

これまでの人生がそうであったように、
これからもイヤなことは起きます。

気に食わないことも嫌いな人も
必ず出てきますし、イヤな
気持ちにもなります。

これは当たり前のことです。

イヤなことを感じない人は、
感情が動かない病気の人です。

なので、

「イヤな気持ちをずーっと
抱えて無くてもいいよ」

と自分に言ってあげることが
『許し』だと思ってください。

「まぁ、こいつは嫌いだ。

イヤなことばかりしてくるし
話すのも気持ち悪い。

でも、そればっかり考えてたら
ずっとこいつのことを考えるだけで
一生が終わってしまう。

それじゃぁ、オレのやりたいことが
何もできないよな…

だったら、もうこいつのことは
忘れて、自分の好きなことでも
考えよう」

「あいつはたぶん今、パニックで
いっぱいいっぱいなんだろう。

仕事も火を吹いてるし、
家族とも仲が悪いんだろう。

今は何を言っても無駄だろうから
ちょっとそっとしておいてあげよう」

くらいに思っておけばOKです。

・・・

私たちはみんな例外なく
どこか足りない存在です。

「オレはすごい、あいつとは違う」

と思ってみたところで
できないこともあります。

料理、洗濯、計算、パソコン、
車の運転、文章を書く、
重たいものを運ぶ、
明日の予定を立てる、、、

なにかしら不得意なことがあります。

そのできないことを
自分で責めたら
自信を無くして凹みます。

逆に誰かのできないことを
責めたら、その人は激怒します。

バカにされたと思うからです。

なので、自分に対しても
相手に対しても責めるのを
やめましょう。

自分にも相手にもできないことが
ある、と理解してあげて、あまり
責めないであげてください。

・・・

そうは言っても、他の人が
あなたを責めてくる場合は
止めるのが難しいかもしれません。

その時は、

「何を!お前こそ!」

と反撃するのではなくて、

「あぁ、この人はテンパってるな。

だからこんなに怒ってるんだ」

と少し同情してあげて
距離をおきましょう。

怒るのは、何か自分では
コントロールができないことが
周りにおきているからです。

怒っている人は、結局
何かがうまくいっていません。

それを責めないで、
大変なんだね、くらいに
思っていてください。

・・・

どうしても怒りの気持ちが
あふれてくる時は、その人を
次のようにイメージしてください。

体を小さくして、幼稚園の
黄色い帽子をかぶせて、

「なーんでお母さんは
お弁当にチョコレートいれて
くれないのー、ばかぁー」

と泣き叫んでいる子供みたいに
イメージしておきましょう。

そしてあなたは、

「あーらよしよし、大変ねー」

と心の中で思っておきましょう。

怒っている人とはまともな話は
できないので、お互いに落ち着く
まで待ったほうがいいです。

まずはあなたが先に
落ち着きましょう。

そのために、頭のなかで子供が
怒っているように変換すると
うまくいきます。

まとめますと、

・『許し』は、もうこれ以上
嫌なことを考えなくてもいい、と
自分に許可してあげること

・嫌な人は、テンパっている

・ちょっと同情して距離を置く

・お弁当に怒っている子供みたいに
頭の中でイメージしてみる

です。

頭の中を、嫌な人のことで
いっぱいにしておくことは
本当に時間の無駄だと思います。

それらはもう考えなくていいです。

その代わりに、

・これから自分がどうしたいのか

・どんな人生を送ったら
充足感に満たされるのか

を考えることに時間を使ってください。

『許し』とはつまり、
自分を不幸にする考えを手放して
自分の人生を幸せに導くことです。

コメント